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大雪の日・その後
昨年はいつもの年より忙しくて多くの住まいが完成した。
毎年の事だが、中には年を越して民家再生の工事が進んでいるものもある。
二つの土蔵の移築再生だ。


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一つは大町の里山に建つ本物の土壁で仕上げる小さな住宅で、この春の完成を目指して造作工事中だ。
暖冬で良かったと安心していたらドッサリと雪が降った。
家の前に立つと北アルプスが一望だ。
まさに雪籠りの冬の景色だ。

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中に入ると土壁と古い木材が新しい住人を迎えてくれるようだ。
お施主さんが一番望んだ事だったが、まもなく実現する。



もう一つは安曇野の街中も交差点に建つ二世代同居の大きな住宅。
これも不要で壊されようとしていた見事な土蔵を主役にした住まいである。

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新年に入っての上棟で屋根の垂木が掛かったばかりの時に大雪に見舞われた。
それでも職人さんはめげずにまず雪掻きをしてから木を組んでいる。
道路は除雪機できれいになっていたが交差点の横断歩道は前を塞いでいる。

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と思いきや年配の老人衆が集まって雪掻きをはじめた。
聞くとこれから通学の子供達が通るのでそれまでに掻くとのこと。
そういう申し合わせなのだろう。自分達でやれる事はやるとはなかなか…。
自分もその時はやるんだとも。

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数日後の現場では屋根が出来ていた。
土蔵の形が何ともバランスがいい。

川上
by kawakamisekkei | 2016-01-25 18:14
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